黄ばんだ紙切れ

きっと星だった

もしかすると、このエントリーは読んだ誰かを不快にするだけかもしれないなあと思います。こう言ったからって免罪符にもならないけど。

 

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5月8日。

エストサイドストーリーSeason3の全公演中止が発表されました。
本来なら41日には始まっていたはずの公演。少しずつ少しずつ後ろ倒しになっていき、遂にすべて無くなりました。

正直なところ、やっぱり、と思いました。
各種イベント公演がひっきりなしに中止発表される今、5月中の公演に望みなんてないのは分かりきっていた。
でも自分が悲観したって何が変わるわけでもないし、だったらギリギリまで信じたい!!!と言っていたのに。結局はそう思ってしまった、本当はとっくに諦めていたことがとても嫌で悲しくなりました。

 

夜になって、推しのブログがいつもより少し早くに更新されました。
内容はもちろんWSSのこと、そして夕方発表になった大演練のこと。悲劇ぶったことはあまり言いたくないけど、読んだ瞬間ぼろぼろに涙が出て止まらなくなった。

多分今までに観たどんなコンサートより舞台より、一番楽しみでした。

出演がわかった12月18日の朝は、もうずっと忘れられないってくらい嬉しかったです。間違いなく推しの芸能人生で大きなステップになるであろう瞬間に立ち会いこうして応援できるって、なんて幸運なんだろうと思いました。
ブログやインタビューからの想像に過ぎないけど、今までのどの出演作ともきっと違うであろう現場で、稽古中の推しはすごく頑張って、楽しんでいるように見えました。
一体どんなものを見せてくれるのかって毎日そわそわして、チケットやフライヤーを眺めてニヤニヤしたり無意味にキャストページを何度もスクショするのすら幸せでした。

この一瞬だけだとしても、私の勝手な「観てみたい」が推しの「やりたい」と交わったことが嬉しくて仕方なかった。 

ブログに謝罪の言葉や後ろ向きなフレーズは全く無くて、なるべく前向きな思いだけを選んでくれているように思えて、やっぱり大好きだと思いました。
こんなことでミュージカルが、有澤さんが好きだって実感なんてしたくなかったけど。

 

WSSは3月半ばに公開稽古があってから、動画に加えて何度か特集番組が放送されていました。

youtu.be

録画した番組を見るたび、楽しみが募る一方でした。
プロローグでの左脚のバットマン。教科書にだって載っているような、ミュージカルの中で最も有名とすら言える振り付け。
あのスタイルだしどんなに似合うだろうとは思っていたけど実際は想像以上で、本当にこれを有澤さんが踊るのか、それを観られるのかと、嬉しくてちょっと泣いた。
挑発的に笑ってアニータを抱き寄せる姿も、私が個人的に大好きなマンボのシーンも、数秒映っただけで震えるほどかっこよくて、早く劇場で観たくて仕方なかったです。
本来なら、もっともっと色んな姿が観られているはずだったのにな。
もっと沢山観たい演技も聴きたい歌もあったのに、もう全部想像することしかできません。

中止発表の翌日、WSSで演出補をされていた方のツイートをお見かけしました。
今回シーズン3の俳優陣の中で新しくグランドミュージカルに挑戦するメンバーのキャスティングには、ミュージカル俳優の勢力図を塗り替えるという意図が含まれていた、その勝算もあったと。その3人の中に有澤さんも含まれていました。
嬉しくて嬉しくて、心底悔しくなりました。

 

部外者でしかないのに、こんなん勝手で不誠実だなあと思いながら書いています。
出演者、スタッフ他多くの関係者の方々がどれだけ幕を開けたかったか。でもそれはきっと計り知れないほどで、想像や憶測でその気持ちに寄り添おう代弁しようというのは余りに烏滸がましく思えてしまう。
だからやっぱり私は「『私が』観たくてたまらなかった」と言うことしかできません。とんだ自分勝手だけど。

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必ず来ると言われた春はまだ見えないまま、初夏を迎えようとしています。
言いたかないけど、今年の終わりまでほとんど発表されている推しのスケジュールも今後どうなるかわかりません。
散々落ち込んで改めて考えましたが、それでも待つ側にできるのはギリギリまで信じることだけだなと思います。ただし覚悟はした上で。

 

 

勝手なことを願うなら、次を期待してもいいのなら、
今度こそ絶対有澤さんがグランドミュージカルの舞台に立つ姿を観られますように。

いつか必ず有澤さんのベルナルドに会えますように。

 

 

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